卓球の迷宮を探索するものは その過程で自分自身も迷宮になることの無いように 気をつけなければならない

 
 
 技術的にはほとんど向上しないまま数多くのラケット、ラバーの組み合わせを試してきたが、ついにこれ以上は無い組み合わせを見つけてしまった。

 ラケット・・ハイパーストロングパワーカーボンOFF++(32枚合板 2層フリースカーボン 2層グラスカーボン 2層スペシャル特殊素材)
 ラバー・・フォア面 エグゼクティブR12超特厚MAX
     バック面 省チーム用阿修羅6ブルスポ0.001mm超極薄

  弾みが良いのに球持ちも良く、前陣向きだが飛距離も出て、弧線が高いが突き刺さるようなドライブもスマッシュも自由自在。サーブはキレキレでストップはネットの上で静止するくらい止まる。

 求めていた全ての性能を満たす組み合わせを見つけた今、新しい用具や組み合わせを探す欲求が急速に減少している。 
 様々な用具を試してきたからこそ断言できる。
 これ以上の組み合わせは無い。
 後は安心して練習に励めば良いのだ。
 用具に悩むこと無く、安心して練習が出来る。
 その為に時間と労力をかけて最適な組み合わせを模索してきたのだ。
 今は最高に幸せな気分のはずだ。

 ところがどうしたことだろう。
 それほど楽しい気分になれない。

 練習や試合で良いパフォーマンスを発揮できることを目的に用具を探してきたが、いつのまにか用具を探すために練習するようになっていた。
 手段と目的が逆転し、本来手段だったはずの目的が喪失してしまったのだ。 

 用具が固定されれば後は技術を上達させるだけだ。
 ところが週に1回あるかないかの練習頻度では、なかなか上達しない。
 卓球迷宮とは用具だけでは無く技術やスタイルまで含まれる。
 用具の迷宮を脱したとしてもさらなる深淵が待っているだけだ。

 用具を試す楽しみを失い、練習する機会は増える見込みも無い。
 沸々と滾る情熱が再び私の心に蘇ってくるその日まで、一度ペンを置くことにしよう。

 卓球を通してお世話になった方々に感謝を込めて。 


 迷宮を覗くとき 迷宮もまた こちらを覗いているのだ