あちこちの卓球教室で個人レッスンを受けて、技術指導の観点から見た良いコーチの判断基準が分かってきた。
 
 教えるのが上手な人もそうでも無い人も、完成形は頭に浮かんでいるのは間違いない。
 自分が上手なのだから当たり前だ。
 
 フォアドライブを例にとる。
 生徒のスイングを見ておかしいところはすぐに分かる。
 間違っているところが分かるので、どこをどうすれば良いのかを生徒に伝えることが出来る。
 「もっと腰を落として下さい」
 「手打ちになっているから下半身の力を利用して下さい」
 「ミート打ちになっているから振り切って回転をかけて下さい」
 などなど。

 一方生徒の方にも言い分はある。
 「腰を落とした方が良いのは分かっているんだけど、腰を落とすと安定して打てない」
 「手打ちになっているのは分かるけど、体を使うと間に合わない気がして手で 打っている」
 「ミート打ちをしたいわけではないのに、厚くあたってしまう」
 「振り切りたいけど、振り切ると戻しが遅くなる気がして途中で止めてしまうのです」
 などなど。

 良くも悪くもないコーチは、その先の提案や改善するための具体案が無いので、
 「腰を落として打つ反復練習をしましょう」
 「下半身から上半身、最後に腕を振りましょう」
 「ドライブなのにミートになってますよ。しっかり回転をかけましょう」
 で終わり。
 
 良いコーチにはたくさんの引き出しがある。
 「ミート打ちになるのは前方への力が多いから。左足では無く右足を前に出して打って見ましょう」
 「フリーハンドの動きが回転をかける動きになっていません。こうしてこうして動かすように意識してみて下さい」
 「バックハンド寄りのグリップになっているからフォア寄りのグリップで試して見ましょう」
 「打球点が遅すぎます。私が声をかけるタイミングでスイングを始めて下さい」
 
 一つの事例に対して幾つもの解決策が出てくる。

 そういうコーチに出会ったら、仲良くした方が良い。
 上手なだけのコーチはたくさんいるが、教える方法を研究して実践しているコーチは貴重だから。