予想外の大反響で、コメントも多数(約1件)いただいた前回に引き続いての卓球小劇場まとめ。
全開!妄想力!
「パパ、わたしのラバーに変なお薬塗らないで」
「ちょっとあなた聞いて。正男のベッドの下からこんなに使用済みのボンバード極薄が出てきたのよ。」
「放っておいてあげなさい。正男もそういう年頃になったということだ」
「剥がされ、捨てられていったラバー達の魂は、永遠に帰る場所を失い今も彷徨っているんだよ」
「先生、ラバーにも魂って、あるんですか」
明子の質問が耳に入っているのかいないのか、窓の向こうに見える入道雲をじっと眺めたまま、先生は決して答えようとはしませんでした
「嘘じゃ無い 僕は本当に見たんだ。テナジーより、ディグニクスより、もっと弾んでもっと回転のかかる粘着ラバーを」
また春男が嘘を言っている、そんなしらけた空気が教室の中に流れました。
でもその日を境に春男の姿がみんなの前から消えてしまったのです。
「しっかし本当にいるんだなあ、今でもオーソドックスDXを使っている人って」
「シッ、バカ。あのお方は次期県卓球協会会長と目されているんだぞ。逆らったら全員オーソドックスDXの使用を義務づけるって息巻いているらしいぞ」
「くわばらくわばら」
「全ての人がマークVを使う、そんな幸せな時代がいつかきっとくるよ」
「それを証明できない限り、俺は塗っていないのと同じだ」
うそぶくジロウの横顔を見て、太一は生まれて初めて殺意を覚えました。
泣きながら食い下がるシンジをじっとみていた剛はこう提案した。
「良し分かった。お前のビスカリアをもらう代わりに珍しいスワットをやろう。裏が表、表が裏になっている珍しいスワットだ」
「うちのお父さん、クスリの塗りすぎで頭がふらふらするんだって」
「へえ、飲み過ぎじゃなくて?」
「ううん、塗りすぎで」