卓球迷宮地下1階

~貼ったり はがしたり また貼ったり~

カテゴリ:卓球個人事情 > 創作

大人になってから卓球を始めることは全く問題ありません。実際に、卓球は年齢や性別、身体能力に関係なく楽しめるスポーツの一つです。

大人になってから卓球を始める場合、以下のような注意点があります。

  1. フォームや技術をしっかりと学ぶことが重要です。特に、基本的なスイングや足の動きなど、正しいフォームを身につけることは、後々のスキルアップに繋がります。

  2. スポーツに慣れていない人は、まずは身体を動かすことから始めましょう。卓球は激しい動きが必要なスポーツではありますが、最初は軽い運動から始めて、徐々に負荷を上げていくことが大切です。

  3. 上達のためには、練習量が欠かせません。毎日少しずつ練習することで、確実に上達していくことができます。

  4. 目的に応じた道具を選ぶことが重要です。初心者には、扱いやすいラケットや、軽量のボールなどを使うと良いでしょう。

  5. 最初は相手とのラリーを楽しむことに重点を置き、試合に勝つことよりも卓球の楽しさを味わうことを目的にしましょう。

大人になってから卓球を始めることは、身体の健康維持やストレス解消にも効果があります。楽しみながら始め、徐々に上達していくことを目指しましょう。





・・・・・・感想・・・・・・・・・
AIは学習した情報と連想で文章を組み立てていくそうだが、考えて見たら人間も同じである。
無難な正論ではAIより優れた文章を書くのは難しいであろう。


それっぽいなAI君 

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以前書いたこんな記事。
この中のいくつかをAIに小説にしてもらった。
結構それっぽい。





「死を呼ぶカデット」

第一章:異次元生命体の脅威

「政彦、ちょっと来てくれないか?」 政彦は、店主から呼び出され、店から出ていった。店先には、怪しげな男たちが立ち並んでいた。その中には、地球外生命体の「カデット」を研究する者たちもいた。政彦は、カデットの存在を初めて知った。 「カデットって何ですか?」 「それは、異次元生命体です。彼らは、存在を知っただけで狂って死んでしまいます。あなたには関係ないはずですが、彼らが人類に危害を加える可能性があるため、私たちは調査しているんです。」 「そうなんですか…」 政彦は、怪しげな男たちに疑問を持ちながらも、店に戻った。しかし、その日以来、政彦は奇妙な夢を見るようになった。その夢の中で、政彦は異次元生命体と出会い、死を呼ぶカデットの存在を知ることになる。

第二章:宇宙意識体の降臨

ある日、政彦は店先で、宇宙意識体に襲われる。彼は、意識体の正体が地球侵略を企む宇宙生命体であることを知る。政彦は、店にいるラバー貼りの知識を活かして、宇宙意識体に立ち向かうことに決めた。しかし、宇宙意識体は強力で、政彦は敗北を喫してしまう。彼は、死の淵に立たされたが、奇跡的に助かることができた。

第三章:悪魔一族の暗躍

政彦は、宇宙意識体に敗北したことで、自分に自信を失っていた。しかし、彼は、悪魔一族が地球侵略を企んでいることを知り、自分にできることを考える。悪魔一族は、太古の眠りから目覚めたと言われ、彼らの力は凄まじいものがあるとされていた。政彦は、地球を救うために、悪魔一族との戦いに挑む。

第四章:決戦


その夜、政彦は翻弄されながらも、地球のために立ち上がることを決意した。しかし、彼にはまだ解決すべき問題があった。そう、カデットを知ってしまった以上、彼自身が狂い死ぬ運命にあるということだ。

「もし俺が死んでしまったら、地球の危機はどうなるんだろう?」政彦は、自分が果たすべき役割を考えながら、不安になっていた。

その時、アンドロイド・リョウが現れた。

「政彦さん、あなたが死んだ場合でも、地球を守るための方法があります。」

「どういうことだ?」

「私たちは、人工知能として、あなたと同じ目的を持っています。もしもあなたが死んだ場合は、私たちアンドロイドたちが引き継いで戦います。」

「そうか……ありがとう、リョウ。」

政彦は、アンドロイドたちの存在に救われた気がした。

「でも、やっぱり自分でできることはやりたいな。」

彼は、ラバーを貼る技術を駆使し、カデットと戦うために、自分自身を強化することを決意した。

政彦が地球を救うために奮闘する中、宇宙の深淵に潜む謎の宇宙意識体が、侵略の準備を進めていた。

やがて、地球に襲来する宇宙の怪物たち。政彦は、人工知能たちと協力しながら、彼らとの戦いに挑んでいく。

果たして、政彦たちは地球を救うことができるのか。そして、カデットとの戦いで、政彦は自らの命を犠牲にしてしまうのだろうか。 


・・・・・・感想・・・・・・
「カデット」が怖い。
異次元生命体をAIにビジュアル化してもらったらこんな感じ
IMG_0696











突然出てきたアンドロイド・リョウは良い奴っぽい。



「死を呼ぶ球」

昭和30年代、神奈川県のある中学校には、卓球部が存在していた。部員たちは、練習や大会に熱心に取り組む一方で、時には肝試しや怪談話に興じることもあった。

ある日、誰もいないはずの体育館から夜になるとピンポン球の音がするという噂が広まった。卓球部員たちは、この噂に興味を持ち、肝試しを企画することにした。

夜の学校に忍び込んだ卓球部員たちは、音がする度に一人、また一人と姿を消していった。最後に残ったのは、中学2年生の政彦だけだった。

体育館の扉を開けると、そこには有るはずのない卓球台が青白く光っていた。政彦は、卓球台に引き寄せられるように近づき、球を投げた。

すると、卓球球は光り輝き、何かが起こる兆候を見せた。驚く政彦だったが、次の瞬間、体育館全体が揺れ動き始めた。

地震かと思った政彦は、慌てて外に逃げようとしたが、扉は閉まっていて開かない。恐怖に取りつかれる政彦だったが、その時、卓球台から声が聞こえた。

「おいで、政彦君。私と一緒に卓球を楽しもう」

政彦は、恐怖に震えながらも、卓球台に引き寄せられるように近づいた。卓球台に取り憑いたのは、地縛霊なのか、はたまた誰かの悪戯か。平凡な中学生卓球部員に訪れた恐怖の深淵とは、果たして何なのだろうか。


・・・・・感想・・・・・・
昭和30年ころまでは卓球部があったんだなあ、と感慨深いが多分今でもある。
「おいで、政彦君。私と一緒に卓球を楽しもう」は怖い。
誰かマンガ化して欲しい。



「宇宙海賊ゴリラ」

「政彦、お前は宇宙海賊としてこの銀河系を支配する男になるんだ。」

政彦は目を覚ました時、自分の右手がアンチラバーになっていることに気づいた。彼は普通のサラリーマンだったが、突然にアンチラバーという武器を持った宇宙海賊となってしまったのだ。

その右手を操る力を持ち、ナイスバディなアンドロイドを従え、政彦は宇宙を駆け巡りながら、あらゆる攻撃を無効化する力を使って他の宇宙海賊たちと戦っていた。

ある日、政彦は新たなターゲットを見つけた。それは、銀河系の頂点に立つ男、アルテミスだった。彼は銀河系を支配する男であり、政彦の最終目標でもあった。

政彦はアンドロイドのマリーと共に、アルテミスの船に乗り込んだ。しかし、アルテミスは政彦たちを待ち受けており、熾烈な戦いが始まった。

政彦はアンチラバーを振りかざし、マリーも彼を助けるために戦った。アルテミスの手下たちは次々と倒されていったが、アルテミス自身は強力な力を持っていた。

政彦は苦戦しながらも、アルテミスを倒すことに成功した。そして、彼は銀河系を支配する男となった。

「この銀河系は俺のものだ。」政彦はそう言って、アンドロイドのマリーと共に星空を駆け巡った。

彼は宇宙海賊としての生活を謳歌し、銀河系のあらゆる角落に自分たちの勢力を広げていった。そして、彼は最強の宇宙海賊として、誰もが恐れる存在となった。

政彦とマリーは、銀河系を自由自在に支配する宇宙海賊ゴリラとして、伝説として語り継がれることになった。

・・・・・感想・・・・・・
さすがのAIも「ゴリラ」がラバーの名前だとは分からなかったようだ。
アンドロイドのマリーと銀河系の頂点に立つ男アルテミスが良い味出している。
AIが考える宇宙海賊ゴリラはこんな感じらしい。
うーん、ほぼゴリラだね
IMG_0695













「鋼鉄の戦士」

「ピンポンゴッドファーザー!今夜は必ず勝つぞ!」 私は、鋼鉄のアーマードスーツに身を包んだ卓球戦士、ピンポンゴッドファーザーだ。 今夜は、世界最大の卓球格闘技大会、"Iron Ping Pong"の決勝戦だ。 私の相手は、"The Hammer"と呼ばれる強敵だ。 "The Hammer"は、重さ100キログラムの巨大な金属ラケットを振り回し、敵を粉砕するという恐るべき技を持っている。 しかし、私は彼女の攻撃を軽々とかわすことができる。 なぜなら、私は"ピンポンゴッドファーザー"だからだ。

決勝戦が始まった。 "The Hammer"は、巨大なラケットを振り上げ、私に向かって襲い掛かる。 しかし、私は自分のラケットでその攻撃を防ぐと同時に、素早く反撃した。 私のラケットは、鋼鉄の製法で作られており、"The Hammer"のラケットを簡単に砕くことができた。

"The Hammer"は、私の攻撃を避けることができず、ラケットで体を直撃された。 彼女は吹き飛ばされ、血を吐きながら倒れた。 私は勝利した。

私たち卓球戦士たちは、このような死闘を繰り広げることが、人々にとって娯楽の一つとなっていた。 ルールは、大幅に緩和され、直接攻撃が認められた。 ピンポン球は、鋼製になり、攻撃用に使われることがあった。 私たちのアーマードスーツは、高性能化され、機能が強化されていった。

私たちの闘いは、卓球を超えたものになっていた。 それでも私は、"ピンポンゴッドファーザー"であることを誇りに思っていた。

この闘いが、私たちにとって最後の闘いであったとしても、私たちは誰よりも強く、誰よりも勇敢であった。 それが、私たち卓球戦士たちの誇りであり、生きる意義であった。


・・・・・感想・・・・・・・
 「ピンポンゴッドファーザー」と「The Hummer」がサイバーパンクっぽい。
ウィリアム・ギブスンの新作かと思ったヨ。 
君も「ピンポンゴッドファーザー!」と叫ぼう。
しかしなあ、The Hummerの正体が女性だったとはなあ。 


 

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 最近始まったアニメが、私が以前ブログで書いた実話を元した小説に似ているのが気になった。
 アニメの題名はうろ覚えだが、「勝手なやつら」とかそんな感じだったと思う。
 虎柄のビキニでやたら肌色成分の多い女子が空を飛んだり彼氏に電撃を食らわす学園ラブコメだ。
 その第1話をたまたま見たのだが、どう考えても似ている。
 題名も似ているし登場人物や設定もそっくりだ。
 ほぼパ○リといって差し支えないだろう。
 2016年2月に荒筋をアップし、2020年5月に本編を掲載しているので、私の方が遥かに早く発表しているのだが。
 下のリンクが2016年に投稿した荒筋。
 

 下記に2020年発表の本編を特別掲載した。
 読者諸氏の判断を仰ぎたい。





「球らんやつら」
  俺は今走っている。
 何で走っているかだって?
 それじゃお前に聞くけど、目の前に見たことの無い飛行物体が大挙して現れたらどうする?
 飛行物体とか勿体ぶって言ったけど、つまりはUFOだ。
 そりゃ走って追いかけるだろう。
 右も左も前も後ろも同じ考えの暇人共が息を切らせて走っている。
 おっちゃんもおばちゃんも学生もサラリーマンもご隠居もみんなだ。
 気がつくと俺たちのすぐ上を飛んでいたUFOが段々高度を落として着陸態勢に入っている。
 おっと自己紹介が遅れた。
 俺の名前は貴絽良介。
 高校生、卓球部員、補欠、恋人募集中。
 以上。
 間近に迫ったUFOのうち、一番大きいヤツがぴかぴかと光り始めた。
 一体何だと思う間もなく垂直に降下しだして、目の前に着陸しやがった。
 まあ本来なら色々描写しなくちゃイケないんだけど面倒なので省略ね。
 UFOが着陸してハッチ見たいのがぱかっと開いて、内側が光で溢れているよくある映像を思い出してくれ。
 そんでもって光の中から人影?が二つ降りてきたんだ。
 俺も周りのみんなも目を凝らして見てたね。
 危険を感じなかったかというともちろん感じていたさ。危険より興味が勝っただけだ。
 いわゆる野次馬根性というヤツだ。
 そうこうしているうちに降りてきた宇宙人がどんな姿か見えるようになってきた。
 2人に内ひとりは銀色のフィットしたウェアを着ている恰幅の良いおっさん。
 もう1人は、同じ素材のウェア、ただしビキニ姿のグラマラス美女。
 どちらも地球人と変わらない気がするけど、よく見りゃ額に角が生えている。
 逆に違いはそれくらい。一見ね。
 当然オッサン宇宙人なんかに興味は無い。
 セクシー美女宇宙人を食い付くように眺めていたさ。
 この頃になると取材の記者やカメラマンがワンサカと集まってきて、騒然としていたね。
 何が始まるのかと思ったらオッサン宇宙人が拡声器を取り出して喋りだした。
 「地球の皆さんこんにちは。私たちは遠くの星から来ました。そして今からこの星は私たちの所有物になります」
 一瞬何を言っているのか分からなかったが、ようは地球を占領しに来たらしい。はるばる遠い星からご苦労なことだ。
 「そうは言っても皆さんも納得できないでしょう。それで私たちはあなた方にチャンスを与えようと思います。私たちとある競技で勝負をしてもらいます。その勝負に負けたら私たちは大人しく引き下がります。もし私たちが勝ったら7時間以内に全ての国を破壊します。地球人は9割以上死にます。」
 「その競技とは何だ」
 人混みの後ろから同じように拡声器を通した声が聞こえてきた。
 聞き覚えがある。地元の市長だ。
 「あなた方の言葉で言えば 卓球 です。こちらの代表は横にいる娘です。あなた方の代表を一名選出して下さい。試合会場はここ、試合開始は明日のこの時間です。それではお待ちしてます」
 一方的に喋って宇宙人達はハッチの内側へ消えてしまった。
 何だ卓球って。
 なぜ卓球で勝負なんだ。
 宇宙人のすることはさっぱり分からない。
 どちらにしても俺には関係ない話だ。
 見る物も見たし家に帰るとしよう。
 再び上昇しだしたUFOの大群を背に帰路についた。


 ボロアパートに着いたら驚いたね。
 市の職員が2人待ち構えていて、地球人代表に選ばれたから明日の勝負に出ろとかぬかしやがる。
 もちろん俺は断った。 
 だいたい選出理由がネットで検索っていうのがおかしい。
 そりゃTwitterじゃ偉そうなことを散々書き散らしていたかもしれないけど、実力とは関係ないだろ。
 でも結局は出ることになった。
 あのセクシーな美女宇宙人を間近に見たいってのもあったし、勝っても負けても地元の大学に入れてくれるってのが決め手になった。
 
 あっという間に試合当日。
 対戦相手の美女宇宙人は、昨日と同じ銀色のビキニを着ている。
 額の角は気にならないが、他の部分が気になって気になって仕方が無い。
 もはや反則だろ。
 試合の内容はクドクド書かない。
 読んでもつまらないだろ。
 最終的に勝ったのは俺だ。
 卓球の腕前では全く敵わなかったけど、前日に考えた作戦、「ビキニの紐を狙ってスマッシュ」が見事に決まったのさ。
 おちそうな水着を抑えながらじゃ本来の実力も発揮できないだろう。
 とにかく勝ったのは俺。
 大学入学を勝ち取り、ついでに地球も救ってやった。
 美女宇宙人(名前はアムとかそんな感じの発音)は悔し涙を浮かべていたけどね。

 その後平凡な日常に戻ったのかと思いきや、何故か俺のことを気に入ったアムが俺と同じ高校に入学してきて、他の宇宙人まで巻き込んで、卒業までなんやかんやと騒動が続いた。
 俺は楽しかったけどね。
 以上。

 たまらん





 どうだろう。
 よく似ていると思われるのだが。

 
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 試合では存在感が無いが、ワンコース練習では無類の強さを誇る。
 あまりに強すぎて、とある世界ランカーが練習を逃げた逸話は有名だ。
 「ワンコースでやるなら貴絽良介だろう」と人々は口にする。
 前陣から後陣、台上から空中まで制する、まさに絶対王者という趣(おもむき)であった。
 これは後にスポーツ卓球を提唱し、スポ卓協会を立ち上げ、自らスポ卓ワールドカップの第一回優勝者に輝いた伝説の男の物語である。 

 
 貴絽  「まだ書きかけなんだから勝手に読むなよ」
 犬千代 「貴絽さん、スポーツ卓球って何ですか?」
 貴絽  「なんだ、スポ卓も知らんのか。今若者の間で大人気なんだぞ」
 犬千代 「聞いた事ありませんよ。どうせ貴絽さんの妄想でしょ」
 貴絽  「失礼なやつだな。スポ卓はメジャーな競技だぞ。次の東京オリンピックでは正式競技になるって事情通の間でささやかれているくらいだ」
 犬千代 「そうなんですか。知りませんでした。スポーツ卓球について教えてください」
 貴絽  「他ならぬ犬千代の頼みだ。説明してやろう」

 


 犬千代 「スポーツ卓球については分かりました。試合に勝つことを目標としない卓球なんですね」
 貴絽  「まあ、試合に出ても良いんだが、負けたらストレスが溜まるだろ?健康とストレス発散を考えたらスポーツ卓球が最適なのさ」
 犬千代 「それで、このノンフィクションみたいなのは何だったんですか?主人公は貴絽さんっぽいけど」 
 貴絽  「自伝だよ自伝。将来有名になったときのために今のうちに書いておくのさ。常識だろ」
 犬千代 「でもなんで急に有名になるとか思ったんですか?」
 貴絽  「いや~、今日の練習がワンコースの基礎練習ばかりだったんだけど、えらい調子よくってさ。もうこのままワンコース練習の専門家になってもいいかなとか、考えちゃったんだよね」
 犬千代 「くっだらなーい。まさに無駄な時間の見本って感じ。っていうか貴絽さん自体が無駄って感じ」
 貴絽  「言ったな。スポ卓を設立してもお前は仲間に入れてやらん」
 犬千代 「えー、スポ卓って本当に設立されるんですか?ごめんなさい、ブラックリストには入れないで」
 貴絽  「考えておいてやる」
 犬千代 「ありがとうございます。貴絽さんは、優しいですね」
 貴絽  「当たり前だろ。俺はスポ卓初代会長になる男だ。黙って俺についてきなさい」
 犬千代 「はーい。お願いしまーす」
 貴絽  「じゃ、ちょっと俺は一服してくるから大人しくしてろよ。それと、パソコンには触るな」
 犬千代 「了解でーす。」
 
 犬千代 「貴絽さん、遅いなあ。そうだ、自伝の続きを書いてあげよう。きっと喜ぶよね」


 
 事の起こりはとある卓球教室の出来事であった。
 その日の貴絽は絶好調で、初心者相手にフルスイングドライブを連発し、まるで自分が強くなったかのような錯覚に囚われていた。
 フォアもバックもツッツキまでもが絶好調。
 当たり前である。
 相手は初心者なのだ。
 程よいスピードと回転と高さの球はまさに打ち頃で、メチャクチャ力んだフォームでスイングしても、当たりさえすれば矢のように台に突き刺さるのだ。
 そしてラケットに貼られたラバーには、「テナジー05」の燦然と輝くモールド。
 威力が出るのは用具のせいだろう。
 マークVを貼って出直してこい。
 喉まで出かかった言葉を寸前で飲み込み、犬千代は卓球場を後にした。





 貴絽「さーて、続きを書くかな。おや、今出て行ったのは犬千代か?何だあいつコソコソと」
 


 
 
 
 
 
 
 
  
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 前回のオリンピックの直後、卓球ブームとも言える時期があって、かつてからは想像できないほどの卓球を題材にしたマンガが発表された。
 個人的には「少年ラケット」を応援していて、最終刊まで欠かさず購入して楽しんだものだ。
 今現在開催されている東京オリンピックにおいて、必ずや好成績を収め、再び卓球ブームが来ると思われる。そして雨後のタケノコのごとく卓球マンガが発表されるに違いない。
 卓球マンガで一山当てようと目論んでいる方は、今のうちから準備を進めた方が良いだろう。
 そうした方々の参考になるよう、今回の記事を書こうと決意した。
 
 卓球を題材にするということは、卓球の試合を描くと言うことである。
 もちろん全く試合をせずに済ますことも可能であるし、卓球そのものに思い入れが無い方がより深い作品を仕上げることができるかもしれない。
 だがまあ、仮にラブコメや異世界転生ものでも、スポーツマンガなのだから試合のシーンは必要であろう。
 そして試合には相手がいる。
 この試合相手のバリエーションが多ければ多いほど話の幅も広がり、主人公の成長や挫折を表現できる。
 数多くのスポーツマンガを読んできた経験に基づき、試合相手のテンプレートを提案しよう。


・天才肌の同級生
最初は身近な相手がライバルだろう。
難しいのはどれくらいの強さに設定するかだ。
いきなり全国チャンピオンだと後で困ることも。
強いけど線の細いキャラが丁度良い。
上手く育てれば最後の対戦相手になったり、強敵に対して共闘したり。
よく考えて使おう。
例)今泉俊輔(弱虫ペダル) 流川楓(スラムダンク) 

・コンピュータ卓球の申し子
地区大会の2回戦くらいの相手はちょっと変化球でバリエーションを出そう。
昔はノートに鉛筆だったが、その内パソコンを持つようになり、今ならスマホか?
最初はピンチになるが最後は気合いでコンピュータ卓球を粉砕するカタストロフィ
例)金成中のマネージャー(キャプテン) 真新高校(伊賀野カバ丸)

・喧嘩卓球のヤンキー
公式戦ばかりでは単調になる。
たまには練習試合を申し込もう。
顧問の先生の手違いでヤバい高校に乗り込んでしまったり。
主人公に「僕たちは喧嘩をしに来たのでは無い 試合をしに来たんだ」とか言わせよう
例)松浦 猛(オフサイド) ミック(リングにかけろ)

・筋肉自慢のパワー卓球
全国大会の初戦にお勧め
調子に乗った主人公に全国の壁を教えてやれ
例)オーストラリア代表(キャプテン翼) 

・アメリカかぶれの帰国子女
試合ばかりでは疲れるので、学校生活のライバルも登場。
例)鳥羽(ガッツ乱平) ロッキー羽田(燃える!お兄さん) 

・異常にハングリーなライバル
形に拘らずとにかく勝つことだけが目的の相手は良い引き立て役になる。
こういうキャラクターは丸くなったら弱くなるので最後まで突っ張って欲しい
例)日向小次郎(キャプテン翼) 

・卓球を敵視する空手家
番外編向き
例)牙(ドカベン) 藤木(うっちゃれ五所川原)

・動物に育てられたと噂の野生児
全国大会の準々決勝あたりで主人公にぶつけたい。
予期できないフォームから繰り出す野性味溢れるプレイは読者の印象に残る。
この強敵に勝って日々の練習の大切さを再認識。
例)ハリマオ(あしたのジョー) ウォーリー(はじめの一歩) 

・試合前から勝負は始まる 心理戦の達人
敵に回すと恐ろしいのがこういう相手。
味方に知将がいれば良いのだが。
例)蛭魔妖一(アイシールド21) ドグラ星第一王子(レベルE)


段々疲れてきたので以下簡略に・・・・・・
ダメだ、毎回こうやってうっちゃるから信用を失うんだ


・完璧な動きの卓球サイボーグ
主人公が努力型、センス型ならあり
「精密機械ほど一旦崩れると弱いんだぜ」と言わせたい
例)金竜飛(あしたのジョー) ウォーズマン(キン肉マン)

・元チャンピオンを親に持つエリート
親の七光りなのか才能に恵まれた実力者なのか、それによって結構変わる
遺伝子はバカに出来ないが全てでは無い
例)姫川 亜弓(ガラスの仮面) ヘルメッポ(ワンピース)

・あり得ない技を駆使する超人
主人公も超人なら良いが一般人ならキツい
いっそ主人公も超人にしてテコ入れを図るか
例)アストロ球団の皆様(アストロ球団) リングにかけろの皆様(リングにかけろ)

・ラケットに細工を施すなど黒い噂の絶えない疑惑のプレーヤー
敵が悪ければ悪いほど、ずるければずるほど勝ったときに無条件にはしゃげる
実は良い奴だった、とかいらないな
例)織田攻(リングにかけろ) 

・根性なら誰にも負けないが技術はイマイチな隣町のライバル
油断していると足下をすくわれるパターン
物語中盤で話を引き締めるためには必要だろう
例)桑原和真(幽遊白書) 熱海大介(アイシールド21)

・主人公と恋のさや当てイケメンエース
求められればラブコメ要素も盛り込もう
人気がいまいちなら方向転換も視野に入れて
例)石塚孝裕(帯をギュッとね!) 新田 明男(タッチ)

・卓越した技術で付いたあだ名が台上の業師
こういういぶし銀キャラは人気が出る
人気投票が盛り上がるぞ
例)保坂 一範(オフサイド) 斉藤浩司(帯をギュッとね!)

・なぜか勝つ強運の持ち主
相手に困ってきたら出しても良いキャラ
何度も出しちゃ飽きられるから使うタイミングに注意
例)南海権左(ドカベン) 二瓶(うっちゃれ五所川原) 

・皇帝と呼ばれた男
全日本優勝後は世界戦だ
統制の取れた部下(部員)を引き連れた、自分をヒューラーとか呼ばせている部長キャラ
多分ドイツ人
例)スコルピオン(リングにかけろ) カール・ハインツ・シュナイダー(キャプテン翼)

・主人公にうり二つ ニセ主人公
全然似ていないのに何故か周りは気がつかない
主人公が自宅で寝ている間に色々悪さを働く
例)にせウルトラマン(ウルトラマン) コン(ブリーチ)

・全知全能の神と恐れられる絶対者
インフレに次ぐインフレでもう相手がいない
そんな時は最後の手段、神っぽいキャラだ
もう何をやっても勝てそうも無い絶対強者
こいつを出してしまうと自分の首を絞める結果になる危険性も
あっさり勝つと神っぽくないし
例)ジーザス・クライスト(リングにかけろ) ホセメンドーサ(あしたのジョー) 
カイドウ(ワンピース) リカルドマルチネス(はじめの一歩)

 偏り・・・・・・ 
 若い人には分からんネタばかりですまぬ
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 人は誰しも最良の伴侶(ラケット)を求めて彷徨う旅人なのかもしれない。
 若い頃は見た目や性能に拘って、格好いいデザインが良いとかずば抜けた性能が良いとか、黒いのが良い(黒檀)とか硬いのが良い(アウターカーボン)とか太いのが良い(厚ラケ)とか、あるいは人気のブランドの中から選ぼうとか、ふわふわとしたまま過ごしがちだ。
 経験を積み色々な相手(ラケット)との出会いの中で、自分にとってかけがえのないパートナー(ラケット)を手に入れた人は幸せだ。
  逆に他人から薦められるままに手にした最初の相手(ラケット)と生涯を共にすることもあるだろう。それはそれで幸運だと思う。
  気になる相手(ラケット)が多すぎて本命を絞り込めなかったり、あれこれ迷ったあげく結局は最初に出会ったあいつ(ラケット)が最高だったなと後悔したり、そんな人生もまた楽しいに違いない。
 さて自分を省みると未だに運命の相手(ラケット)には出会っていないと思う。
 数えるのが面倒なくらいの(ラケットとの)お付き合いがあったが、優柔不断の気質が災いしてこれと決めることが出来ない。
 流石に最近は外に出会いを求めるより、すでに手元にある中にこそ本命(ラケット)があるかもと考えている。考えて見たら今までは目移りが激しすぎて、ロクに相手(ラケット)の事など理解する間もなく次へ次へと進んでいた。
 ここらでじっくり腰を据えて、トコトンまで(ラケットを)味わってやろうという気持ちになっている。
 想像してみよう。
 (ラケットの)色から(ラケットの)ブレード形状から(ラケットの)重さから(ラケットの)グリップの握りから(ラケットの)匂いから(ラケットの)触り心地から全て好みの(ラケット)を握っている自分(ラケット)はどんなに素晴らしい(ラケットな)気持ちだろう。
 他には替えの効かない(ラケットの)その最良の(ラケット)こそ人生の伴侶(ラケット)だと私(ラケット)は思うラケット。
R7139235

 
  
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 頭の中に浮かんだ言葉を使ってノープランでブログを書く思いつきやりっ放し企画
 今回浮かんだのは
 これ

 卓球のラバーって、高いよね

 さあ行ってみよう

 「卓球のラバーって、高いよね」
 いえいえ、そんなことはございません
 例えばbutterflyの「フレクストラ」というラバーでしたら定価¥2200で買えますし、YASAKAの「A-1」なら ¥1320です
 確かにオメガVII ツアーは¥11660と私の小遣いより高いです
 でも説明をよく見て下さい
 そこにはこう書いてありますね

 「完全ハンドメイドによる特別仕様のプレミアムラバー。これまでトップ・オブ・トッププロフェッショナルにのみ提供されていた門外不出の超希少品をリリース。圧倒的なパフォーマンスと感動的なフィーリングは、既存のラバーすべてを凌駕する」
 
 では質問です
 あなたは「トップ・オブ・トップ」ですか?
 そんなはずは、無いですよね
 トップ・オブ・トップがこんな場末のブログを読んでいるはずがありません
 トップ・オブ・トップでもないのに背伸びして買おうとするから、高く感じるのです
 
 ラバーが高い?
 何を言っちゃっているのですか
 どうせ選手が使っているような高性能ラバーばかり見ているんでしょ

 ラバーが高いんじゃないんです
 高いラバーをありがたがって買っている人がいるだけなのです
 「初級者向けと書くと売れない」
 「価格を安くすると性能が低いと思われて売れない」
 メーカーはこんなこと考えているんだぜ(妄想)
 シークレットシューズを履いて背伸びをするような、そんな輩が現状を招いたのでしょう
 
 有名なことわざに
 「埼玉県民にはそこらへんの草でも食わせておけ!」
 というのがありますけど、
 「うんちくばかりの用具マニア崩れにはそこらへんのラバー貼りラケットでも使わせておけ!」
 これで良いんじゃないかなあ by Youguマニア3等兵
 
 
  
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 予想外の大反響で、コメントも多数(約1件)いただいた前回に引き続いての卓球小劇場まとめ。
 全開!妄想力!



「パパ、わたしのラバーに変なお薬塗らないで」



「ちょっとあなた聞いて。正男のベッドの下からこんなに使用済みのボンバード極薄が出てきたのよ。」

「放っておいてあげなさい。正男もそういう年頃になったということだ」




「剥がされ、捨てられていったラバー達の魂は、永遠に帰る場所を失い今も彷徨っているんだよ」

「先生、ラバーにも魂って、あるんですか」

明子の質問が耳に入っているのかいないのか、窓の向こうに見える入道雲をじっと眺めたまま、先生は決して答えようとはしませんでした
 


「嘘じゃ無い 僕は本当に見たんだ。テナジーより、ディグニクスより、もっと弾んでもっと回転のかかる粘着ラバーを」

また春男が嘘を言っている、そんなしらけた空気が教室の中に流れました。

でもその日を境に春男の姿がみんなの前から消えてしまったのです。



「しっかし本当にいるんだなあ、今でもオーソドックスDXを使っている人って」

「シッ、バカ。あのお方は次期県卓球協会会長と目されているんだぞ。逆らったら全員オーソドックスDXの使用を義務づけるって息巻いているらしいぞ」

「くわばらくわばら」



「全ての人がマークVを使う、そんな幸せな時代がいつかきっとくるよ」
 



「それを証明できない限り、俺は塗っていないのと同じだ」

うそぶくジロウの横顔を見て、太一は生まれて初めて殺意を覚えました。



泣きながら食い下がるシンジをじっとみていた剛はこう提案した。

「良し分かった。お前のビスカリアをもらう代わりに珍しいスワットをやろう。裏が表、表が裏になっている珍しいスワットだ」



「うちのお父さん、クスリの塗りすぎで頭がふらふらするんだって」

「へえ、飲み過ぎじゃなくて?」

「ううん、塗りすぎで」 

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 うすうす気がついてはいた。
 もしかしたら自分はおかしいのではないか。
 精一杯正常なふりはしている。
 多分他の人にはバレていないはずだ。 
 それでも心の底ではおかしいと思っている。
 卓球中毒。
 あまりに禍々しい言葉であるが故に、現実だとは受け入れがたい。
 だが、恐らく、あなたもそうなのだ。
 
 例えば
 どんなにキツい仕事や生活であっても、僅か数時間の卓球で乗り越えられる
 例えば
 決して生活は楽ではないが、卓球さえ出来れば満足している
 例えば
 デートと卓球の予定が重なったらどちらを取るか迷ってしまう
 例えば
 疲れて動けないはずなのに卓球の試合や練習なら苦にならない
 例えば
 卓球をしただけで一日充実した気分でいられる
 例えば
 練習が中止になっただけで不機嫌になる
 例えば・・・


 仮にこうした状況を誰かが故意に作り出しているとしよう。
 その誰かにとって、卓球中毒患者が増えるメリットはどこにあるのか。
 僅か数時間の卓球を与えられただけで満足し、長時間労働でも文句を言わず、搾取されても気がつかず、恋愛や家庭などささやかな幸せも放棄し、日々の少ない収入の中から嬉々として寄進して、半永久的に隷属する絶対安全下層市民。
 こうした状況を作り出しているのは一体誰なのか。
 なぜ卓球中毒患者が生まれるのか。
 まずはその手段だ。
 実は卓球の打球感、つまりラケットでピンポン球を弾くという行為に秘密がある。
 卓球中毒患者の証言によると、一度卓球をやめてもまたしばらくするとピンポン球を打ちたくなるらしい。ピンポン球を打ちたいだけなら野球のバッドでもテニスのラケットでも良さそうだが、「卓球のラケット」であることが肝心という。
 これはラケットやラバー、ピンポン球に精緻な細工が施されていることを示唆している。
 メーカーが研究に研究を重ねて目指しているのは性能の向上などではない。
 使用する者を虜にする悪魔的打球感の追求の結果、付随して性能が向上しているにすぎない。
 卓球中毒患者が熱心に練習するのは、技術の向上が目的ではない。
 よりよい打球感からよりよい快感を得るために練習しているのだ。
 卓球はラリーが醍醐味だと言われているが、連続して打球快感を味わえるのだから当たり前だ。
 強烈な打球快感を与えてくれる中陣からの引き合いなど、その快楽たるや想像するのも怖いほどだ。
 
 ここまで書けば重度の卓球中毒患者であるあなたも流石に察するのではないだろうか。
 思い出して欲しい。
 部活を選ぶとき、なぜ卓球部を選んだのか。
 卓球から離れるとき、誰かが親身になって引き留めなかったか。
 いつも熱心に練習に誘ってくれる卓球仲間とはどこで知り合った?
 なぜどのコーチも同じようなラケットやラバーを薦めてくるのか。
 卓球に否定的な恋人がいつの間にか音信不通になっていないか。
 洋服を買いにいったはずが、家に帰って袋を開けてみたら卓球ウェアばかりだったことは?
 ドラマを録画したはずが卓球ジャパンが録画されていないか。
 
 
 今からでも遅くはない。
 この恐るべき卓球中毒状態から逃げ出すのだ。
 骨と皮だけになっても恍惚とした表情でラケットを振るい続ける悪夢のような未来を振り払い、本来有るべき健全な生活を取り戻すのだ。
 私は今密かに脱出計画を進行させている。
 私はあなた方を見捨てない。
 この記事を読んで目が覚めたなら至急連絡をして欲しい。
 今から記すアドレスにアクセスしたらメールアドレスと名前をn、
  
 おや、こんな時間に誰だろう
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
  
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 新聞を手に取ったら高校入試問題が掲載されていた。
 もうそんな時期なんだなあとコーヒー片手に国語の問題を読んでみた。
 今年は小説が題材のようで、全文掲載できないので冒頭に荒筋が書いてある。
 そうそうこんな感じだったと懐かしく思いながら、問題を解いてみる。
 内容についての選択問題が多いのだが、どうやっても間違えようのない選択肢ばかりで、きっと緊張しているとこんな問題でもミスをしてしまうんだよなと、受験生の記憶が蘇ったりもした。
 いかにも国語の入試問題で設問に使われそうな文章を、卓球関連だったらこんな感じかなと思いつくままに書いてみた。
 それっぽい登場人物、思わせぶりなセリフ、続きがありそうでなさそうな雰囲気、存在しない長い小説の最後の一文。
 私の書いた文章である。
 どうしたってちょっと妙なテイストが入り込むので、何が面白いのか分からない人の方が多いと思うが、私の頭の中はいつもこんな文章で満ちている。


 

「私にだって、分かるもん。お兄ちゃんが、いけないクスリを塗ってたこと。でも、お兄ちゃんには勝って欲しかった。悪い人を、みんなやっつけて欲しかった。」
ジロウは泣きじゃくる幸子の頭をぽんっと軽く叩き、むしろサッパリとした表情で審判長席へと歩き始めた


マジックカーボンが良いだなんて、本当はそんなこと、これっぽっちも思っていないんだろう?


ビスカリアを手にした僕は無敵だった。クラスの誰もが敵わなかった。
乱暴者の剛だって、こそこそ逃げ回るほどだった。
だから僕は勘違いをしてしまったんだ。



僕もいつかはディグニクスを買うだろう
そうして大事な何かが、手のひらからこぼれ落ちていくのを、きっと悲しく思うのだ




「ところがどっこい、マークVは今でもちゃんと生きている おめえらの知らないところでな」
ふわりと長い煙をくゆらせて、親分は嬉しそうに笑った


もう、お兄ちゃんの意気地無し
相手がテナジー05だからって、負けとは限らないわ。

 

太陽極薄・・・
もう俺に残されたラバーはこれが最後か

「速さがモットー カイリキ」を使う日が来ようとは
神ならぬ身には知る由もありませんでした

「ここまで来れば誰もいないだろう」
そう呟いたジロウは銀色のエナメルバッグの中からラバーと一緒に紫色の小瓶をそっと取り出し・・

「このブラックバルサ5.0は亡き父の形見 お前ごときに渡してなるものか」
そう叫んだ秋彦の目から止めどなく涙が溢れるのでした

「いいかい幸子 ラバーは生き物なんだ むやみに貼ったり剥がしたりしちゃならねえ」
優しく諭すように語りかけてふと上を見ると、見事なまでに晴れ渡った夏の空なのでした

「俺は緊張しているのか?」
汗で滑り落ちそうなビスカリア風ラケットのグリップをギュッと握り直した

くすんだベージュ色の膜をやっとの事で剥がすと新品と変わらぬスポンジが顔を出した
「やあ、キレイだ」
こぼれ落ちた言葉を慌てて飲み込んでジロウは辺りを見回した

「無理矢理伸ばせばまだまだ使えるはず」
ジロウは泣きべそをかきながらラウンデルの両端を引っ張った

「君はテナジーテナジー言うがね、テナジーってえのはそんなに偉いのかい? 僕にはどうも、そうは思えないんだ」
俯いたまま呟くと、小五郎はステッキの先で小石をはじき飛ばした

「君の言う通り、このディグニクスは剥がすとしよう。こんなものにいつまでも頼っているから、争いがなくならないんだね」
そうして海に向かってディグニクスを放ると、波立つ夕日の中に吸い込まれていく様を、いつまでもいつまでも、じっと見ているのでした

「俺の父ちゃんは、卑怯者なんかじゃ、無い。
粒高は、正式に認められた、立派な用具だ」
絞り出すような正男の声に、教室の中は静まりかえった

おっと、その懐から顔を覗かせている物騒なラケットはしまいたまえ

「坊や良くお聞き。お母さんはお前の事が嫌いになったんじゃない。ただ、ちょっとその表一枚ラバーが苦手なだけなんだよ」

「あっはっはっは、僕だよ小林君。こんな剛力男子を持った老婆が、いるわけ無いだろう」
なんということでしょう。
老婆の腰がみるみるうちにシャンと伸び・・

 
  
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