卓球迷宮地下1階

~貼ったり はがしたり また貼ったり~

カテゴリ: 卓球個人事情

 ナルコさんときっちり練習した後、ハチ公前でつじまる師匠と待ち合わせ。
 ところがいくら探してもつじまる師匠が見つからない。
 二手に分かれてハチ公の周りをぐるぐる見て回るが、それらしい人影が無い。
 メッセージを送ると、信号の側にいるとの返事。
 信号って、どの信号?

 
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大都会 渋谷のイメージ

 
 コロナ騒動で皆マスクしているから全然分からん。
 オヤジ狩りやチーマーがその辺の暗闇に潜んでそうで怖いんだよ。
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オヤジを狩る直前 イメージ

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悪だくみ中のチーマー イメージ
 


 ナルコさんが無事つじまるさんを見つけ出したときは心底ホッとした。
 
 3人揃って渋卓を目指す。
 こういう都会でのナルコさんは実に頼りになる。
 すぐに迷子になりそうな私やつじまるさんを引き連れてグイグイ歩く。
 ナルコさんは都会の人らしく歩くのがめっぽう速い。
 ぼやぼやしていると置いてけぼりになりそうで、必死に付いていく私。
 手でもつないでもらえば良かったか。


 何年ぶりかの渋卓は、リニューアルしたのかすっかりおしゃれになっていた。
 どの台もうら若き女性で溢れていて、華やかで楽しそうである。
 もちろんちっとも羨ましくなんか無いし、俺たち仲良し3人組に女性の入る余地なんか無いし。
 
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 卓球台は立派だが、いかんせん狭い。
 ちょっと強く打って球が逸れると、お隣の楽しげな若いグループの邪魔をしてしまう。
 天井も低いし、通路も狭いので、油断していると料理を運んでいるスタッフの頭をスマッシュしてしまいそうだ。
 ここは大人しく備え付けのラバー貼りラケットで遊ぶとしよう。
 
 
 渋卓は単なる卓球場では無く、飲み食いしながら卓球で遊べるのが売りなので、飲食も充実している。
 流行のタブレット端末でポチポチ注文すると、スタッフが運んできてくれる。
 実に手軽だ。
 問題は飲み食いするスペース。
 ベンチのような物があるので座る場所はあるが、3人横並びでは話も出来ない。
 そもそも酒やつまみを置くスペースが小さい。
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 ビール瓶3本が精一杯の、オマケ程度の台を囲んで乾杯をする。
 飲んで、食べて、手が空けば卓球。
 これの繰り返し。
 これが結構楽しいのだ。
 もっとも酒が進むにつれて卓球はどうでも良くなり、本格的に腰を据えて飲みたくなってきたが・・

 1時間30分などあっという間にすぎる。
 30分1000円とお高いので長居は禁物だ。

 アルコールを摂取しながら運動をした結果、少ない酒で効率よく酔っ払った我々3人のほろ酔いダンディたちは、これまた若者でいっぱいのマクドナルドでハンバーガーをパクつき、しばしの余韻に浸るのであった。
 
 
 
 
  

 五感から呼び起こされる感情の記憶がある。
 自転車をこぎながら受ける風の強さや都心の交差点で信号待ちをしているときのエンジン音、夏の暑い日に近所の家から漂う醤油だしの香り、田舎饅頭を口にしたとき舌の上に残る重曹の苦み。
 日常的によくあるそうした何気ない刺激が、普段は意識していない感情の記憶を呼び起こす。
 特別な記憶では無い。
 むしろ当たり前の、時間も場所も定かでは無い、霞のかかったような記憶だが、何故か鮮やかな感情へ結びついている。
 それは物心も付かぬ幼い日の記憶もあれば、つい最近経験した記憶の場合もある。
 
 ある特定の場所も引き金となり得る。
 その場所を通り過ぎるとき、楽しかった記憶、楽しいことが待っているという期待感、そういった感情が心の奥底から湧き出て、理由が分からず混乱するときがある。
 なぜこんなに幸せな気持ちになるのか。
 どうしていつもここに来ると嬉しさでいっぱいになるのか。
 
 
 ちょっと前までは、家族3人で卓球を楽しんでいた。 
 今は部活を引退してしまった娘と、体が不調で練習から遠ざかっている妻。
 練習場所は公民館、コミュニティセンター、体育館、公園の卓球場、この4カ所だった。
 その時はあまり意識していなかったが、夫婦や家族で卓球で遊ぶことがよほど楽しかったらしい。
 他の用事であっても、上記のような場所に向かう道に出ると、薄暗い公民館で遊びながら練習したことや、娘と二人で何台も台出しをした体育館、まだ始めたばっかりでまともに打てなかった私と公園の卓球場で打ってくれたときの妻の表情などが、つい昨日のように蘇る。
 卓球のことを思い出すのではなく、楽しかったという感情だけが蘇るときもある。
 なぜこんなに楽しく幸せな気持ちになるのかと不思議になり、あれこれ記憶を遡った結果、そうか卓球の記憶だったかと思い至る。
 公民館の予約をするために、早朝から自転車をとばしたことや、毎回先着争いをしていた男性と競争になったことや、結局予約を取れずにガッカリして帰宅したことも、今となっては楽しかった記憶として残されている。
 実際に練習したことより、練習に向かう時の事を良く覚えていて、それは今でも変わらない。
 これから卓球の練習をするぞ、という幸福感はなかなか他では得がたいものだ。
 

 そういうわけで、公民館へ続く曲がり角に立つと、いつでも私の顔は自然とほころんでしまうのだ。



 先日書いた話にはいくつかのパターンのオチを考えていた。
 せっかくなので、ボツになったオチも書いておく。
 元の話を読んだ上で、好きなオチを選んで欲しい。


 パターン1 パロオチ

 場面その4・・・お富「やめろだと?やめるわけないだろ。これはね、ラケット代わりに売られた着物の分」
 六兵衛「ぐは」
 お富「これはピンポン球代わりに割られた卵の分」
 六兵衛「ぼへ」
 お富「そしてこれはヤムチャの分だ!!!!」
 六兵衛「誰だよヤムチャって」 

 
 パターン2 快楽オチ

 はげしく球をぶつけられてうずくまる六兵衛。
 そんな六兵衛に容赦なく球が降り注ぎます。
 激しい痛みを我慢している六兵衛に、今まで味わったこの無い不思議な感覚が芽生えるのでした。
 激痛が倒錯的な快楽へ変わるとき、六兵衛の背中からつま先にかけてぞくぞくするようなエクスタシーが走り抜け
 六兵衛「勝手なナレーション入れるな」

 パターン3 不条理オチ 

 六兵衛「もう体がもたねえ、早くオチを、オチを言ってくれ」
 お富「なんだいオチって。ふざけるんじゃ無いよ。これは現実さね。まあ、もっとも、あんたはどこまでも堕ちていくけどね」
 六兵衛「なにこれすんごく怖い」 
 



場面その1・・長屋に面した通りに置かれた卓球台。周りに男共が集まって世間話の真っ最中

男その1「なんだなんだおめえ、また家おんだされたのか」
男その2「うるせえべらんめえ、大きなお世話だ。と言いてえところだがよ、おれっちのかかあときたら、卓球で遊んでないでもっと稼いでこいだとかそんな暇があったらガキの面倒見ろだとか、ホント理解ってもんがねえんだよなあ、卓球によ。」
男その3「そりゃどこのかかあも言うこた同じよ。女にゃ理解できねえのよ、卓球の魅力ってもんは」
男その2「あいつらは食いもんと蛇兄図のこんさあとしか興味ねえからな」
男共「違えねえや」
男その1「その点おめえは良いよな六兵衛」
六兵衛「 あん?」

浮かない顔の六兵衛

男その2「きいたぞロク、おめえのかかあ、経験者だったっていうじゃねえか」
男その3「羨ましいなおい、練習し放題じゃねえか」
六兵衛「あー、 そうだなあ」

煮え切らない表情の六兵衛に対して不審がる男共

男その1「どうしたロク、あれほど練習が出来るって喜んでいたじゃねえか」
六兵衛「うーん、まあ、なあ、最初は俺もそう思っていたんだけどなあ」



場面その2・・六兵衛の家
六兵衛「おう、帰ったぞ」
お富「帰ったじゃないよ。遅いじゃないのさ」
六兵衛「いや仕事が長引いて帰れなくってよ」
お富「 仕事だって言えば済むと思っているなら大間違いだからね。さ、練習するよ。遅れた分取り戻さなきゃね」
六兵衛「これから練習するのかい」
お富「当たり前さね。お前さんがやりたいって言ったんだからね。さっさと用意しな。」
六兵衛「ああ、分かってるよ」
お富「まさか練習が嫌だって言うんじゃないだろうね。 こっちだって色々忙しいのに付き合っているんだからね、感謝して欲しいよ全く」
六兵衛「だから分かっているって言ってんだろ、うるせえな」

声を荒げるがいつもの元気が無い六兵衛。



場面その3・・・寄り合い所の卓球部屋

たすき掛けにしたお富が次々と球を打つ
一生懸命返球していた六兵衛だが、すでに息が上がっている

お富「おら、遅い! 飛びつけ、コラ! 手だけで打つんじゃ無いよこの唐変木」
六兵衛「ハアハア、ちょっと待ってくれ、息が上がって・・」
お富「休むなオラ。いつもの元気はどうしたコラ。江戸一番の卓球ぷれえやあになるってほざいていたのはでまかせかこの」
六兵衛「そう言ったっておめえ、こう激しく打たれちゃ体がもたねえ」
お富「打ちやすい球を打ったってねえ、練習にならないんだよ腐れ河童。ぱくぱくぱくぱく息継ぎばかりしてじゃないよ。」
六兵衛「なんだとこの野郎、誰が腐れ、ハアハア、河童、ハアハア」
お富「なんだって?聞こえないよ。ほら、いつまで休んでんだい。卓球好きなんだろ。もっと楽しそうにやりな。辛気臭い顔してさ。」

六兵衛「なんか殺気がこもってねえか」

お富「オラ右前、オラ左前、足が動いていない、手打ちだ、オラ後ろがら空き、下がるなこの破れ提灯」

六兵衛「やべえ、殺される」

ますますお富の打つ球のスピードが上がり、あまりの速さに六兵衛のラケットにかすりもしなくなる。

六兵衛「俺を殺すつもりか、ウワッ、イテッ、こん畜生、当たりゃしねえ、痛い、痛いってんだよ、やめろ、やめてくれ、やめてくれえええ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



場面その4・・・六兵衛の家
汗でびっしょりの寝起きの六兵衛
六兵衛「ええええ・・・・・・・・・・・・・・。何だ、夢か。そうだよなあ、お富の奴が経験者とか、そんなこたあ有る訳ねえんだ。何だよミスター卓球とか。笑っちまあ。おう、お富、今起きたぜ」

台所で朝げの準備をしているお富
お富「なんだい、珍しく早起きだね。今日は仕事も無いんだろ。卓球でも行くのかい?」
六兵衛「おうよ、いや、そうだなあ、久し振りに買い物にでも行くか?買いてえへああくせさりいがあるって言ってたよな」
お富「珍しいねえ、どういう風の吹き回しだい」
六兵衛「まあ、たまにはよ」

照れる六兵衛に優しく微笑むお富

お富「買い物もいいけどさ、もう予約しちまったんだよね」
六兵衛「何だよ、蛇兄図のこんさあとか?歌舞伎か?」

お富「蛇兄図?歌舞伎?卓球場の予約に決まってんだろうが!」

 



「母ちゃん、また俺のウェア勝手に着たな」
「 正男の服は派手だし汗もすぐに乾くから丁度良いのよ」
「もー、やめてくれよ。母ちゃんが着るとワンサイズでかくなるんだよなあ。 あーあ、伸びてロゴが潰れちゃったよ」
「悪かったわね、引き締めインナーを着れば大丈夫だと思ったんだけど」
「そういう問題じゃな、あっ、ウェアのパンツまで履いたのかよ。」
「やっぱりセットで着た方が良いかと思ってね、コーディネイト的に」
「うわー、ゴムゆるゆる。ホント、勘弁して欲しいよ。だいたいサイズが全然合ってないだろ」
「これくらい小さい方が動きやすいのよ。フットワークも軽くなるし」
「だからって無理矢理息子のを履かなくてもいいじゃんかよ。これじゃずり落ちて友達に笑われちゃうよ」
「 ごめんごめん、伸ばさないようにお腹に力を入れてたんだけど、やっぱりダメだったかねえ」
「もう絶対禁止ね、俺のウェア着るの」
「分かった分かった、部活行くんでしょ、早く用意して行ってきなさい」
「 もうこんな時間か。えーと、靴は持ったし、タオルも持ったし、あれ、ケットが無い」
「あっ、返し忘れた」
「何だよ母ちゃん、ラケットまで勝手に持ち出したのかよ。早く返してよ。練習遅れちゃうよ」
「ちょっと待ってて、すぐ持ってくるから。はい、確かに返したからね」
「当たり前だろ、大事なラケット黙って持ち出すなよ。うわ、グリップがぬるぬるする。何だよこれ、汗・・クンクン・・・ニベアかよ。臭いよ、最悪だよ。それになんで変な飾りが付いてるんだ。なにこの羽みたいなひらひら。こんなのラバーに貼り付けてたら先輩に殺されちゃうよ 」
「やっぱりひらひらが無いと寂しくてねえ。」
「意味分からないよ。なんだよ寂しいって。だいたい母ちゃん、卓球なんかやらないじゃんか。何に使ったんだよ」
「ほら、駅前にできた新しいビル知ってるだろ」
「ああ、何かできてたね」
「あそこに凄い店見つけちゃってさ。母ちゃんが若い頃流行ってたジュリアナ東京にそっくりのディスコ。最近すっかりはまっちゃって良く踊りに行っているのよ」
「まさか母ちゃん」 
「色々イベントやっててね、今週はスポーツコスプレをしていると優先的にお立ち台で踊れるっていう」
「う、う、う、うああああああああああああああああああああああああああああああ」 

 明日の練習に持っていくラケットを選定中なのだ。
 ①インフォレS DNA H ヴェガX
 ②キョウヒョウ301 省狂NEO3 ラザンターV42
 ③ピュアカーボン ネクサスEL  マントラS
 ④PF4 太陽 スキュラ
 ⑤神龍木(ラージ)

 賢明な読者ならお気づきのことと思うが、この中にMASAKI福袋ラバーが入っていない。
 初使用ラバーも、貼ったばかりラバーも無い。
 うーん、どうなだろう。
 
 DNAもネクサスも、ジサマバサマ相手しか使っていないので、生きのよい若者(つじまるさん)の球を受けたらどうなるのか、きちんと把握しておきたい。
 よって、今回はこの4本+ラージで行くことにする。
 明日の朝になったらまた違う気分になっていて、慌ててラバーを貼ったりしている可能性も否定出来ない。
 
  いつになったらラケット1本だけ入れたバッグを片手に、颯爽と練習に向かえるのだろうか。
 このラケットをぎゅうぎゅうに詰め込んだ大きいリュックは、いつまで私の背中にあるのだろうか。

 明日の卓球教室にはどのラケットを持っていくか。
 UltimateOffensive2にQ5が一番良さそうだけど、インフォレSにDNAをもう一度試したいし、ピュアカーボン&ネクサスプロ、カルテットLFC&エアロックM、キョウヒョウ301&省狂NEO3も試したい。
 上手な人ばかりだったら使い慣れているUltimateOffensive2が無難かな。

 なんだか結局身の丈に合っていないラケットばかりだ。
 
 そういえば未だにライガンスピンを買っていない。
 ライガンは好みの打球感では無かったが、ライガンスピンは良さそうだ。
 価格も安いので手を出しやすいが、ヴェガXもほぼ同じ価格なので迷うところだ。
 いや当分買うつもりはないんだけどね。

 明日になったら気分次第で決めることにしよう。
 元気があったら素材系。
 無ければ両面GTTみたいに。

 
  ここまで書いて寝てしまったが、はて今はどんな気分だろうか。
   エアロックM、かな?
   
 

 
  

 長屋通りの路地裏で、卓球台で打ち合う2人と周りをかこむ人垣
 お金を賭けているのか見物人も真剣な表情で見守っている

 六兵衛「おうおうおう、何だよおい、ちっとはまともな球を打てよコラ」
 打つ球打つ球ネットにかかっていらつく六兵衛

 六兵衛「しょんべんが寝そべったみてえな球を打ちやがってこの野郎。しっかりしろい」
 相手の男「ちゃんと打ってますよ。ホイホイホイっとな」
 六兵衛「何でこんなヒョロヒョロ球が返せねえんだこん畜生め」

 男の打つ球はスピードも回転も無いが何故か上手に返球できない。

 長屋の人々1「六兵衛の奴、何やってんだ」
 長屋の人々2「ロク、おいロク、おめえに賭けてんだ、負けたら承知しねえぞ」
 声援にも関わらず、力一杯打った球はまたネット

 イライラがつのった六兵衛はラケットを放り投げる

 六兵衛「やってらんねえ。やってらんねえよこの野郎。こんなの卓球じゃねえ。」
 相手の男「それでは貴方は負けを認めるのですね」
 六兵衛「うるせえ。おめえのやっているのは、そりゃ卓球じゃねえ」
 相手の男「いいえ、これも卓球ですよ。このツブツブのらばあによって相手の回転が・・」
 六兵衛「ぽちゃぽちゃぽちゃぽちゃ腐った魚のような球ばかり、いい加減うんざりなんだよ。黙っていりゃあ調子にのりやがってよ。反則だろそりゃ。」
 相手の男「ほう、反則と言いなさる。具体的にはどのようなるーるに対しての反則だと?」
 六兵衛「何がるーるだ、何が具体的だ。すかしたこといってんじゃねえよこの青びょうたん。スパッと打ってバシッと返すのが卓球ってもんよ。そうじゃなければ卓球とは言えねえじゃねえか。そうだろ、みんな」
 長屋の人々「・・・・・・・・・」
 六兵衛「おい、なんだよおい。おまえらも認めるってのかよ」
 長屋の人々「・・六兵衛。諦めな。おめえの負けだ。るーる上は問題ねえと、ご隠居が言ってらあ」
 六兵衛「なんだとおい、何だよおい。それでいいのかよ。本当にそれで良いのかよ。おめえらそれで良いのかよ。こんなんで卓球と言えるのかよ。やってらんねえ、やってらんねえよ」

 大事なラケットを放り投げたそのままで、卓球台を去る六兵衛。

 六兵衛ガラガラと自宅の引き戸を開ける。
 六兵衛「おう、帰ったぞ」
 お富「いつもえらそうだねあんたは。仕事もしないでどこほっつき歩いていたんだい」
 六兵衛「うるせえなこの古漬け茶漬け。黙って茶でも出しやがれ」
 お富「自分のへそ汁でも飲んでな。どうせ負けたんだろう、この負け狸が」
 六兵衛「負けちゃいねえ、俺は負けちゃいねえはずだ」
 お富「何言ってんだいこの抜け作。試合はねえ、勝ちか負けかしかないんだよ。はずもくそもあるかい」
 六兵衛「おめえに言っても分かんねえだろうけどよ。どらいぶを打っても打っても効かねえし、挙げ句の果てには訳わかんねえ回転で返ってくるし。ありゃあ絶対細工がしてあるに違いねえ。反則だろありゃ」
 お富「あんたねえ、卓球何年やってるんだい。それはつぶだからばあと言って、あんたの打った球の回転が反転して返ってくる、そういう性質のらばあなんだよ」
 六兵衛「ちょっと待て。やけに詳しいなおい。卓球なんかやったことも無いし興味も無い、そう言っていたよな」
 お富、しまった、という顔をする

 六兵衛「まさかお前、経験者とかいうんじゃないだろうな・・」
 お富「ばれちゃあしょうが無い。お前さんには黙っていたかったんだけどねえ」

 六兵衛「おいおいまさかおめえ」
 お富「子鹿 蕪の部 藩代表で全国大会連続出場」
 六兵衛「な・・」

 お富「全国寺子屋杯べすと16」
 六兵衛「ぐはっ」

 お富「夏期将軍記念杯 3期連続決勝進出」
 六兵衛「うぎゃ」

 お富「お江戸御前試合しんぐるす2回 だぶるす3回優勝」
 六兵衛「ぶへえ」

 お富「万国卓球展覧会団体戦 しんぐるす だぶるす 合計3つの金賞牌」
 六兵衛「ぎゃふん」

 お富「泣く子も黙る、ミスター卓球とはあたいのことさ」
 六兵衛「男かよ」


 
  

 6日にようやく休みが取れ、翌7日に楽しみにしていた正月セールへと向かう。
 初詣もかねて靖国神社へ参拝し、北の丸公園から工事中の武道館前まで歩いた後引き返し、九段下から東西線で高田馬場へ。
 これがセール初日だとお買い得商品を求めて焦るのだが、何日も経っているので落ち着いたものだ。
 まずは国際卓球へと向かう。
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 平日だがそこそこ混んでいて活気がある。
 今回悩みに悩んで買う物をリストアップしたのだが、最後の最後で決めかねていた。
 第1候補のDNA PRO Hを手に持ち、バック面用に考えていたブルーストームZ3を探す。
 あるにはあったがお目当てのサイズがない。
 次に新発売のVEGA Xを物色。
 これも2.0が無いのでスタッフに聞いたが品切れとのこと。
 セールに備えて在庫は持っていたであろうから、予想より売れたのであろうか。

 DNAとVEGA Xの1.8を持ってうろうろしていたら、よく見知った方が声をかけてくれた。
 思わず「おー」とか親しげに答えてしまったが、相手はスティガの塩野さんであり、もちろんセールの応援に来ているだけなので、こちらのことを知っているわけでは無い。以前三鷹の試打会でお相手をしていただいたことがあるので、勝手に親近感を覚えていただけであった。
 「DNAのHを買おうと思っているけど、本来は上手な人向けなんでしょうねえ」、とか話しかけると、「それならなるべく軽いのを選んだ方が良いですよ」、とアドバイスをしていただいた。
 なるほどと思って量りを借りて測量、一番軽いのを選ぶ。
 卓球王国の動画を見て気になっていたので、「DNAのHと他の硬度でシートが違うって言ってましたよねえ」、と水を向けると、「同じだと思うけどゆうさんはそう思ったみたいですねえ」、とのこと。



 せっかくなので「マントラS、凄い気に入って使ってます」と伝えた。
 「VEGA Xも試打したけど、良いラバーでしたよ」と背中を押してもらい、お礼を言ってレジに並んだ。

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 ただ買い物をしただけではなく、塩野さんとこういう会話が出来たのは嬉しかった。
 得した気分だ。
 恒例のガラガラくじは2本とも外れ。
 いつもなら保護シートくらいは当たるのだが・・・
 
 お腹がすいていたがそのまま次の目的地であるWRM高田馬場店へ。
 例によって狭い階段を上るとセールの案内板が。
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 中に入ると5人くらいいて、ラバーを貼ってもらったり、順番待ちをしたりしている。
 さすがに掘り出し物は残っているわけも無く、お目当てのGEWOのラバー、NEXXUS EL 50を手にレジに並ぶ。
 GEWOのラバーは何年か前にnano flexを買って以来だ。

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 本来なら単さんと会話を楽しみたいところだが、忙しそうなので早々に退散する。
 スクラッチくじの景品は「Xia論法 反射スピード徹底解説編」であった。

 最後は妻と2人でお気に入りの中華料理店、石庫門で麻婆豆腐と餃子を堪能する。
 相変わらず辛い麻婆豆腐だ。
 そして餃子の旨いこと旨いこと。ビールが飲みたくなったがここは我慢。
 
 店を出ると小雨が降っていて、急ぎ足で山手卓球へ。
 中を覗いて満足して、帰路へ着くのであった。 

 まもなく2019年が終わろうとしている。
 あれこれ振り返ろうとしたが、綺麗さっぱり記憶から失われている。
 慌てて過去記事を見返すと、今年はWRMの正月セールから始まったようだ。
 そのままリンさんと葛飾区まで移動して、卓log会の練習会に参加している。
 なかなか良いスタートを切ったらしい。
 その後、ユーウェルク卓球場の個人レッスンNetIn&EdgeBallClub練習会を中心に、卓log会の練習やLiliでレッスンを受けたりしている。
 今年の特筆すべき事柄の一つに、月曜昼間餃子会の発足がある。
 いわば卓log会のスピンオフ企画だが、楽しいので来年も開催できると嬉しい。
 
 用具の話で言えば、今年のメインはUltimateOffensive2とQ5であった。
 UltimateOffensive2は色々ラバーを試行錯誤したあげく、フォアQ5バックマントラSでほぼ固定された。
 ラケットの購入は意外と少なく、年始にくじであたった王道04、リンさんからもらった神威、PF4、ラバー貼りラケット、フォーティノフォース、それと年末に買ったインフォレス(めんどうなのでこれでいく)。
 中華ラバー巡りも一段落して、最近はキョウヒョウばかり買っている。
 
 
 ナルコ師との珍道中も定番化の勢いで、来年もRedT TokyoPingPongBaを超える新名所を訪問してみたい。

 技術的にはあまり進歩が無く、体は衰えていくばかりである。 
 年末になって、体力回復の切り札リングフィットアドベンチャーを購入したので、年明け頃には相当シェイプアップされているはずだ。

 同時に卓球を始めた娘は中学3年生となり部活を引退。高校では続ける気は無いとの事なので、自分の中でも一区切り着いてしまった感もある。
 
 来年の目標
 ①無駄なラケットは買わない
 ②欲しいラバーがあっても一度冷静になって考えて、それでも欲しかったら買う
 ③のりすけさん業務用は1年に1本
 ④使わない怪しげな用具には手を出さない
 ⑤セールに踊らされない

 用具の目標ばかりだ・・
 
 以上!
 
  

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